いろんなおぼえがき

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舞台「勇者セイヤンの物語(仮) 」 観劇

※主にここが好きだったとか、こう思いましたみたいな個人的感想です。出てくるセリフはだいたい曖昧です。役者の話と役の話はごっちゃです。誤字脱字はいつものことです。

 

ここまで何個か観劇の感想を書いてきて気づいたけど、やっぱりそれぞれ舞台で好きな部分や気になるところって違うものですね。

ある作品では舞台装置や照明が好きってなり、別の舞台では転換が好きだったってなったり。もちろんストーリーが好きなのもある。

自分が結構同じところばっかり気にしてしまってるんじゃないかって思ってたけど、そんなこともなかったです。どの舞台もそれぞれ素晴らしいと感じるところが違う。

今回の舞台みてて思いました。

 

 
舞台「勇者セイヤンの物語(仮) 」 
@シアター1010

 

とりあえず先にGet Back!!から続けて単独主演本当におめでとう!!!

ということで、2ヶ月連続空きがなく、しかも主演なのすごいなーと思いつつの観劇となりました。

なによりも驚いたのがタイトル!だいぶ前に多分シブゲキあたりの折り込みのチラシに再演か続編のフライヤーが入ってて、元々ドット絵のRPGやって育ったのですごく気になっていた舞台でした。

その時珍しく結構悩んだんだけど結局行くことが出来なくて(※年中ギリギリの予算で生きてます)今回将熙くんでるししかも主演て絶対行くじゃないですか!すごいご縁で本当にびっくり!!

心の中だけでも思っておくもんだなぁという、個人的に凄く嬉しかった話は置いといて、本編の感想です。

 

また長くなりそうなので一言でいうと

 

・話の構成が凄く好き。

・悪がどこまでも悪であって、悪にも正義があるタイプじゃないのが最高。

・だからこそおどける描写がはいる主人公の人間味が安心する感じがとても好き。

・戦うヒロイン最高。

・殺陣めっちゃかっこよかった!

 

  

 【本編のおぼえがき感想】 観劇日:25日 26日 27日


全体を通して思ったところ。 

勇者セイヤンの物語(仮)、RPG好きって言っときながらなんですけど、私横文字苦手なのでキャラ名とか、なんだかんだRPGといっても一番有名なドラクエをやったことがないので、若干置いてかれないかなと言う不安はあったんですが、全然そんなこともなかったです。

 

まず人数多いのにキャラ名が覚えやすい。

ビジュアルもそれぞれしっかりしてるから、誰かのセリフで出てきた名前と顔が一致しやすかったの地味にありがたかったです。ちょっとパロってたり、王道の名前だったりね。

キャラの魅力は本当にそれぞれしっかりあって、それがストーリーを圧迫もしないし、ストーリーとして必要な演出がしっかりとされてるのが印象的でした。

「にんげん」VS「モンスター」ってなってましたが、あらすじ通り一筋縄にはいかない感じ。王道っていう機動がしっかりとあってこそ邪道な部分が光ってると感じました。

 というか結構えげつない描写多かったなという印象。

そのえげつなさほとんどが、今回の話である悪役の名前を言ってはいけない「ジャンブルドア」によるもの。

兵士を正規雇用で雇わないし、国民にも酷い仕打ちをする王。最近の作品で悪にも悪の事情がある系が多い中で、シンプルに狂った人が好きなのでこの家族がめちゃくちゃ好きだった。問題だらけのキャメロン王国はそれでも繁栄してきたのは王の力で、その王が実際めっちゃ強いっていうのも最高でした。そしてジャンブルドア演じる加藤さんの物腰の柔らかさというか、役なので役としてではあったとしても、実際に書いてるのがご本人ということもあってか、すごい綺麗に馴染んていたというか……。とにかく王の言葉や演技がとても好きでした。

ていうか王による独裁政権ね。正規雇用と非正規雇用の話とか、ファンタジーなんだけど現実つらい部分がっつり出てたのはある意味わかりやすく馴染みやすかったのも、この話の好きなところでした。

 

そして好きなシーンの話。

えげつないって言った部分が、この舞台で個人的にとても好きな部分でした。

ストレートに言うとめちゃくちゃ人もモンスターも死ぬやつ。登場人物生き残ってる方が少ないくらいに一気にお亡くなりになられる。モンスターVS人間っていう構図で亡くなるならまだしも、この作品ほとんど人が人殺してるんですよね……なんか「RPG風アクションファンタジー」ってちょっとポップな感じだし、その殺害的な描写も柔らかい感じになってるところが多かったんですけど、よくよく考えてみるとオーバーキルしまくりだったのが、いい意味で裏切られたというか……。

確かにRPGの話って結構暗い話おいいよなと思い出させてもらいました。(※テイルズオブジアビスで沈んだ街は私のトラウマです)

嘘で同士討ちさせるし、モンスターとはいえ人間の子供にそっくりだなって言ったあとにトドメ刺すし、実の子供が命乞いしても殺すし、ヒロインは自殺するし……。

一番きつかったのはどう考えてもパイセンとその仲間。

嘘に重ねた嘘のすえ、誰も救われないって脚本演出媒体が違ったらもっとえげつない描写になってるやつだなぁと何回見ても心がえぐられるやつでした。加藤さんは虚淵玄なのか……?

でもあそこのシーンの、ジャンブルドアが「ちゃんと後片付けしなさい…」って去っていくところとかものすごく好きでした。表情も暗転する光も。目の前に広がる仲間同士の殺し合いに、後ろがのほほんとピクニックしてる図とか、狂気とか混沌としてて、殺陣も迫力があったので余計に危機感もあって。途中親子で会話がはいるのもよかった。

「私は嘘はつかない。晴れて正規雇用おめでとう!」ってなった後に、「全部嘘」ってバラすのも、自分たちが殺したパイセンの死体みながら絶望して、その後しかもあの三人も「でもその前に、王に対する侮辱罪で、三人とも死刑ね」軽やかに言って同士に殺されてしまうのも全部恐ろしい……。

あのシーンが強烈すぎて忘れられないです。

 

あとジャンブルドア関係で好きだったのもう一つ。

一面のボスが殺されるシーン。「人には良いやつも悪いやつもいる」って言ってるところで、「私が後者だったというだけだ」っていう、自分が悪いやつだというのは自覚しているのがよかったです。あと殺し方かっこよすぎでは。一面のボス好きだったんだけどな…ほんとこの舞台ばんばん死んでたな……

 

 好きなシーンセイヤンパーティー側で言うと、まずセイヤンの名乗り!

特に始まりの部分光がシルエットになって舞台に狭まってくの好きでした。

名乗りに関しては何回か出てくるけど、テンプレートの名乗りがあるとキャラクターってほんと覚えやすいし、RPGあるあるな部分とポーズもあいまって好きでした。これがまたラストの名乗りになると本当の目的はみんなが笑顔になれる世界を作ること、みたいなことを言ってるのがすごくいい…!セリフの言い方とか、セイヤンの成長を感じて!とても好きでした!

 

他にセイヤン関係でめちゃくちゃ好きだったのは武器屋の箱破壊シーン。

最初見た時は割と軽くだったけど、公演重ねるごとに荒くなってくのが最高でした。 しかもこの家の中にあるもの勝手に持ってくのほんとにRPGあるある〜!!ってなってすごく楽しかった上に、これすごいなって思ったのが、ラストにこの話の伏線が回収されたところ!!まさかラストにもその設定持ってくると思ってなかったんだけど、結構印象に残るシーンにしておいてから、ラストサラブレッド の着ぐるみ落としていくシーンで「拾ったものは自分のものにしていい」ってまさかのすぎて。序盤のシーンがさっぱりしすぎてると印象も薄くこのシーンもさらっと流せたんだろうけど、ああやって派手にやってくれてたからこそああー!ってなって。あまりにも脚本演出の流れ綺麗でとても好きでした。

 

武器屋の話は伝説の勇者のソードの部分も、結構お決まりな感じが好きだった笑

伝説の勇者のソードに関しては、26日夜にすごいタイミングで壊れてしばらく抜け出せなくなるくらい笑いました。千秋楽は抜くシーンで客席に落としたのは仕込みだったらしいけど、こっちが壊れたのは多分仕込みじゃない?ほんとうに綺麗に真っ二つに壊れてタイミングも壊れ方も絶妙すぎて、これが仕込みじゃなかったらこんな奇跡あるんだってくらいに笑いました。笑

 

あと印象的で好きだったのはスラウィムのこける効果音。かわいい。こけかたもかわいい。

要所要所RPG感のあるところ、特に戦闘に入る前のモーションも好きでした。立ち絵的なやつでいうと二面のボスが一番好きでした。あの細かく動く動きもそれぞれのポーズもRPGあるあるすぎる。伝説の勇者のソード抜いた時のジムビーンのナレーション部分はオジサンとセイヤンの下に黒い吹き出しみえたかと思った。

 

OPはあとあと思い出すと本編の早送りですね!(真)みる人で(仮)見てない人もいるかもしれないし、これをユーチューブにあげてくれたのはよかったんじゃないかなと思ってます。OP好きです。

 

全体的に印象に残ったシーンとか感想は以上かな。

最初ハイスピードで展開早!って思ったけど、全編通してみたら展開に強弱があったのがすごく物語に入り込みやすかった。というか飽きなかった。必要なところといらないところがしっかりしていて、シンプルにすごくいいなと思いました。

 

あとはそれぞれのこととか、人数多すぎるので気になった人たちとかだけ…!

 

勇者セイヤンと将熙くんについて。 

セイヤン!どなたかが終演後のブログにあげられてたけど、将熙くんがセイヤンでよかった!!

今回多分これシリーズだとしたら、勇者の旅の動機の部分で、勇者として活躍がたくさんあったわけじゃないんだけど、当たり前だけどすごく重要な役だった。

なんで将熙くんでよかった、っていうかっていうと、話の対比として明るさが欲しかったから。

最近の舞台見ていて、自分の感じ方が変わったのもあるんだけど、将熙くんの演技としての癖というか、味というか、この人じゃなきゃこうはならないって思える部分が強くなってきた気がして。今回がまさにそれだったように思いました。言葉にすると難しいけど、できる演技の個性と、その表現の仕方になるのかな…役に合わせた唯一無二な感じというか…。特に公演重ねてくと余計にそう思う。その代わり「じゃないように見えた」っていう部分が少し薄まった感じがしました。そう思うのがいいか悪いかは正直その時の役次第だとは思うんだけど、今回のこの役に関しては将熙くんだからこその明るさの表現がものがすごく出てたんじゃなかなぁと思いながら見ていました。めちゃくちゃ勝手な個人的感想です。これは演出家さんがその役者さんをどう見て脚本と合わせていくかっていう話にもなるのかな。

 

セイヤンの人間味溢れる憎めない感じとても好きでした。正義感溢れるものすごくいいやつ!っていうわけじゃないのが逆にほんとよかった。動機は人それぞれ!でも選ばれし勇者としての理由はしっかりある。正義も悪も基本的にはシンプルな感情でよかった。基本的に素直で優しいんだなって思いました。

ただ、三千万ゴールドのところの悪い顔してるのめちゃくちゃ好きだった。笑

三千万は俺のフィアンセだぞ!とか、どこまで本気でいってるのかわからない三千万に釣られてるあたりの人間味最高でした。王家のシーンがえげつない分セイヤンパーティーの明るさがすごく救われました。だからこそ、よかったな、って思う。

緊張感あるシーンからの切り替えもよかった。本気で怒ってるシーンからの電池切れ(破壊も含む)とか。ぱっと切り替わる感情表現が好きだ〜。

 

個人的には全然サラブレッドとかジャンブルドアみたいな役もやって欲しいんですけどね。太田将熙さんの演じるサイコパス系悪役みたいなーーー!(大声)

 

あと全然関係ないんですけど、将熙くんほんと毎回袖が追い剥ぎに合ってますね。

いや腕長いしすごく綺麗で縦とかダンス迫力あるので 全然いいんですけど、袖持って気がれがちなのちょっと面白いです。

 

  キャメロンについて。

25日百代さんだっただけど声聞いてびっくりした!!めちゃくちゃかわいい!!!

えっ人からこんな声でる??ってくらいに可愛くて、声優さんてすごい……って感動していました。みなみさんのほうも2回目だったのか…って後からしって驚きました。

キャメロンの役については、可愛かったけど、ちゃんとあの家族の娘だったんだなっていう部分がシナリオにくみこまれててすごく好きでした。モンスター駆逐してるシーンね。駆逐したい系王女様かっこいい。他の王家が自身で戦ってるシーンがある分、単独で戦ってるシーンはやっぱりないのとあるのとでだいぶ違うなと。ダンスになっているのもみていて楽しかったです。

あと、冒頭部分では抜け出したから追いかけてくる兵士をセイヤンに助けを求めていましたが、実際一人だったりしたらヨーグルンと一緒にいた時みたいな見下した感じで追い払って逃げてるのかもなと思ったのも良い。すごく王族の血。

そしてラストの死に際めちゃくちゃかっこいい。特に百代さんすごく細かいんだけど頭打った時の反動とかああ!ってなった。演技うまい。うまいついでにもう一ついうと、お母さん打ったシーンも、あの間の取り方すごくよかった。「あなたはパパとママの自慢の娘」みたいなキャラメロンの最後のセリフをほんの少し少し被せて打ってる感じ。あそこの一連のシーンも、キャメロンはあの家の血なんだなって思えて好きでした。

 

多分彼女は初期値セイヤンよりもステータス高いんだろうな…笑

ヒロインはできればパーティーに組み込みたいです。

 

サラブレッドとセイヤンパーティーについて。

そもそもセイヤンが多分コメディよりなんだろうなっていう先入観はサラブレッドのせいなんだよなぁと、改めて思うといい意味でにくい役でした。

お馬さんかっこよすぎでしょー!!美慎くんははたらく細胞で見ていて、あの優しい感じの役しかイメージ似なかったので今回みたら、あ、この人はどっちかといえばこっちの人なんだな、ってめちゃくちゃ納得しました。殺陣すごい。重さとか、腰の位置とか。一緒に見に行った友達に無双でてるって言われてとても納得しました。どちらかといえばそっちの人かと。

サラブレッドはいい役すぎましたね。ほぼ話の主軸を握ってる人で。やっぱりかっこよすぎました。兵にいた時も、馬をやってる時も。チャッピリンとの関係も。ジャンブルドアと決着をつけるシーンのところもすごくよかったです。

完璧すぎて逆にいうことがない……。

 

ジムビーンとスカンクに関しては日に日にスカンクのジムビーンへのあたりが強くなっていくのに笑いました。笑

あとジムビーンのキャラもすごく好きだったー。あの走り出しかたとか、二刀流とか。わあ本当の変態だ…って感じのセリフとか。チャッピリン切ってるところとか、いい意味で気持ち悪い感じが出てたのがよかったです。ラストも二面のボスに操られて首切ったところも、結末が自分のナイフっていうのがよかったです。あとゆらっと走り出す感じが殺人犯って感じだった。

 

王家と兵士について。 

もう結構全体の流れのところで話たけど、この家族とても好きでした。

キャラメロンもよかったーーOPで銃バンバン打ってるところ、ドレスが広がってめちゃくちゃかっこよかったです。子供達もやばい感じがでててとてもよかった。この子らが一番死体切りしてた。あとBGMがいい感じに不穏でしたね。それも好きだった。

 

兵士のほうは非正規雇用労働……!!!主婦のパートよりも低い賃金……!つらい!!!!!

主夫のパートとか、宿屋のオジサンが死んだシーンとか好きでした。踏むな。笑

殺陣とかもすごかったです。日替わり謝罪はめちゃくちゃ笑いました。

しかし、気づいたら生き残ってる人がいない……全体的に兵士達は辛かったです。

 

モンスターとモンスターハントレットについて。

二面のボスの見た目からもっと怖いキャラかと思ったら全然違ったのがよかったです。一面のボスはかわいい。関西弁にハリセンていうベタベタなところとてもいい。

 一面のボス2年目ってセリフ好きでした。スラウィムはひたすら可愛かった。サラブレッドと一緒にいて欲しかった。

ハントレットのほうは、チャッピリンかっこよかったです。メントシュの喋り方が頭から離れない。笑

コリャッタも人間だった!ここの三人は生きてましたね。

一面のボスと戦ってるシーン好きでした。なわぬけ!

 

そのほかについて。

踊り子さん圧強い!!日替わり要素が多くて楽しかったし、普通に梅田さんのキャラが好きだなと改めて思いました。

妖精兄弟もかわいかった〜。ヨーグルン亡くなるシーンは泣きました。私の心のオーバーキルやめて。

オジサンはひたすら面白すぎた。RPGあるある。

 

 

こんな感じかな。稼働するセットの変更が暗転じゃなくてNow loading中なのもよかったです。動くセット好き。

ただ照明が全体的にちょっと強かったなー客席にあたるやつ。何回かみてるとここでくるっていうタイミングがわかるので目を反らせたのでよかったけど、私だけだろうか……。

 

次は(真)ですね!まさかこんな早く続編みられるとは思ってなかった!

セイヤン大阪のみですがそのまま続投なのも嬉しかったです!年末みにいくぞ〜!!

次の作品も楽しみにしています!

 

 

最後に(仮)のOPはっときます。素敵な舞台をありがとうございました!